葬儀
葬儀とは、亡き方の人生に対して心からご苦労さまでしたと手を合わせると同時に、遺った私たち自身が念仏の教えに遇う大切な機縁であるのです。私たちは、念仏の教えに頷いたとき、亡くなられた方を、単なる死者としてではなく、人生の真実を教えて下さる諸仏として受けとめることが出来るのです。
大切な人との別れはつらいことですが、この深い悲しみを正面から受けとめて、念仏の教えに遇うことこそ、亡き方から願われているのでしょう。
(東京四組教化委員会発行『真宗門徒の葬儀』より)
葬儀の流れ
1 できるだけ早く寺にご連絡ください。
2 枕経 枕もとでお勤めします。この時に日取りなどの相談をします。
3 通夜 ご遺体を前にしてお勤めを同朋唱和します。その後、法話があります。
4 葬儀 読経中、静かに故人を偲びお念仏を称えます。出棺→火葬→収骨
5 還骨勤行 ご遺骨の前でお勤めをし法話を聞きます。
※葬儀は、前日夕方の通夜に始まり、還骨勤行で終わります。
(通夜→葬儀→出棺→火葬→収骨→還骨勤行)
中陰勤行
(図:真宗大谷派東京教区教化委員会発行『新たなる出発のために』より)
初七日 二七日 三七日 四七日 五七日 六七日 七七日 とあります。
ご自宅の中陰壇の前でお勤めします。最近、七七日は、本堂でお勤めすることが多くなってきました。
納骨
七七日後墓地に、ご遺骨を墓地に納めます。
新盆(初盆)
お仏壇を掃除し、打敷をかけ花瓶のお花を新しくします。毎年お盆には、切り子灯籠をかけます。日時・時間・場所について、できるだけ早くご相談ください。
なお、8月10日に本堂で盂蘭盆法要には、毎年ご家族でお参りください。
[打敷]
[切り子灯籠]
以前は、親戚の方や近所の方が新盆(初盆)を迎えるお宅に出向いてきて盆棚などを作る風習がありました。昔から伝えてきた大事な習俗でした。しかし最近は以前のようにはできない状況があります。しかし無理をして盆棚などを購入する必要はありません。
できたら写真の「切り子灯籠」をご用意し法要を迎えてください。「お盆」という意味を表すアイテムです。
年回法要
百か日・一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十五回忌・三十三回忌・五十回忌・百回忌があります。
日時・時間・場所について、できるだけ早くご相談ください。
亡き方が、ふだんは気づけない大切な心と特別な時間をわたしたちにくださる大切な「おつとめ」です。
ご自宅のお内仏(お仏壇)のある部屋、あるいは本堂でお勤めします。必ず、ご本尊(阿弥陀如来像)に向かいお勤めします。
月命日と祥月命日
毎月の亡くなられた日にちを月命日といいます。亡くなられた月のその日を祥月命日といいます。
年回法要と同様にお勤めします。
僧侶にお願いすれば申し分ないですが、ご家族だけで集まりお参りください。亡き人から「大切な心」と「特別な時間」をたまわることができます。
日時・場所などについて、できるだけ早めにご相談ください。
ご門徒の心得
1.お内仏(お仏壇)に正しいご本尊を安置し、正しいお荘厳をします。
2.塔婆を建てません。
3.位牌ではなく法名軸をお祀りします。
4.法名に信士・居士などの位号はつきません。
※ご本尊の阿弥陀如来御絵像と十字名号九字名号のお脇掛けは、本山からお受けいたします。
当寺が取り次ぎますので、ご相談ください。
[ご本尊とお脇掛け]
[法名軸]
お内仏(お仏壇)については、「念仏申す生活を」をご覧ください。