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門徒のひろば

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2019報恩講感話 渡邉 秀子 さん (抜粋)

2019報恩講感話 渡邉 秀子 さん (抜粋)

2019.12.15

 私は四年前に主人が亡くなったご縁で、今日までお世話になっています。
 当初は、主人に会いたい一心で泣いてばかりいました。「このままではいけない。本当に苦しいだけだ」と藁にもすがる思いで聞法会やその他の行事に進んで参加するようにしていました。
 そこでは、今まで聞いたこともないお話しに「あっ、そうだったんだ」と気づかされ、「これからどう生きて行ったらいいんだろうか」と思っていた私には、大変有り難く大切な教えとの出遇いがありました。
 例えば、仏教は「煩悩は棄てなさい」「自分を律して生きなさい」「教えのとおり努力すれば救われる」と説いていると思っていましたが、ここで聞く話しは真逆で、「煩悩は私たちに具わっているもの。捨てたくても捨てられない。その中でしか生きられない。煩悩を抱え持っている私たちを阿弥陀様は救ってくださっている。そのことに気づいていく教えなんだ」ということや、「他の命をいただいて生きている」ことや、人間に生まれたことは大変意味あることで、それは「唯一人間だけが仏教を学べるからだ」ということ、「阿弥陀様は、煩悩まみれの私たちを救いたいと願われ、その願いがすでに成就されたのだから、私たちは如来の本願の中にあり、すでに救われている」ということなど、たくさんのことを教えていただきました。
 そして、今までの自分とはまったく違う自分を感じたこともありました。
 それは、阿弥陀様から差し出された手は、私を絶対にお捨てになることはない。私は、たくさんの人達のご縁をいただいて生かされている。という自分を感じたのです。
 その時から阿弥陀様は、いつもいっしょに居てくださります。迷ったり悲しんだりした時は側で一緒に泣いてくださいます。
 私のこれからの人生の歩みは全て如来からのお導きなんだと、あきらめず、気負わず、頂いたご縁なんだと思い一日一日を大切にして生きていきたいと思っています。

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