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門徒のひろば

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モンゴルの土着宗教・シャーマニズムとモンゴル国民の関わり

モンゴルの土着宗教・シャーマニズムとモンゴル国民の関わり

2012.11.21

金木庸一さん

モンゴルでは、チベット仏教であるラマ教がチンギスハーンの時代から主要な宗教として普及し、多くの寺院やラマ僧が存在していました。しかし清朝により侵略され徹底的に弾圧を加えられ、その後のソビエト共産党の支配下でも弾圧は一層過酷になり、殆どの寺院が破壊され大勢の僧侶も虐殺されました。
1999年に民主化されモンゴル国になり、今まで地下でしか活動できなかったラマ教も広く行き渡り、シャーマニズムも隆盛を極めています。
シャーマンというと日本では拝み屋とも言われ、どちらかというと年寄りの女性の方が多いと思いますが、モンゴルでは大学を卒業したエリートです。シャーマンは、神や精霊からその能力を授けられ、それらと直接交流することで、預言、病気治しを行う職能者で、目に見える人間の住む世界と目に見えない神や精霊の住む世界を自由に行き来することができるとさています。
私が一昨年モンゴルを訪れた時に、親友の従弟(当時20歳)がシャーマンになるための儀式に参列することができました。 それは、小高い林野の空き地にゲル(移動式住居)を4基建てそこにモンゴル中から親戚縁者が集まってきました。シャーマンは一族の中で継承されていくのです。さらに従弟の親友なども集まり60人ほどになりました。私も特別にゲルの中に入ることを許されたのです。その儀式は4日間ぶっ通しで行われました。
本年もモンゴルを訪れましたが、彼に会えませんでした。彼は一生懸命に修行に励んでいるということです。
モンゴル人はラマ教を信奉しつつシャーマンに頼っているところは、日本人が仏教徒として寺社参りをしながら呪術に頼っているのと似ているように思いました。
私は、シャーマンについて、怪しげな格好で奇声を唱えながら依頼する人を催眠させたり予言したり病気を治癒しようとしたりするまやかし者だと否定的でありました。しかし、モンゴルのシャーマンと親しく接すると、そうではない面を見ることができました。それは、彼らが真面目で真剣にシャーマンとして生きている姿勢です。
モンゴルでシャーマンという宗教家が人々から信頼されている理由は、実にそこにあると思われました。

                       報恩講(2012.11.17)感話 寺報第80号

 

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