岩井川浄化大作戦
岩井川浄化大作戦
2011.11.19
能重 初雄さん
私は、二部に生まれ十年ほど前に勤めを退職し、第二の人生で農業に従事しています。昭和21年生まれで65歳になりました。
現在、細菌(微生物)のはたらきに関心をもっています。植物も細菌の作用で生かされています。微生物がいないと死んでしまうのです。
微生物の中でも特にEM菌のはたらきに注目し、それにより岩井川を浄化しようと「岩井川エコ会」を立ち上げ18人で活動しています。河川を汚すのは簡単ですが、きれいにするのは大変です。一度汚れてしまった河川をきれいにするためには世界遺産に登録された白神山地の一市七町村の人々の自然を守る取り組みのような、地域の方々の理解と協力が必要です。
EM菌は、琉球大学農学部教授比嘉照夫先生が、農業分野での土壌改良用として開発した乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする微生物共生体で、農業、畜産、水産、環境浄化、土木建築など様々な分野に利用されています。放射能の除去にも効果があるといわれています。
私たちは「岩井川浄化大作戦」ということで、岩井川の上流の川上から海までの浄化をしようと毎週一回300リットルのEM菌を放流しています。EM菌の活動が活発となる夏(7月)には、糠の中に籾殻の薰炭とEM菌を混ぜた団子を発酵させたEM団子を、河川の一番汚れているヘドロの中に放り込んでいます。EM菌がそれを食べるのです。初めて3年経ち、上流の橋から海に一番近い伏姫大橋でそれぞれ水質検査しましたが結果は良好でした。
館山市でも那古船形でもこの活動をしています。1トンの大きなタンクを作り放流し、海をきれいにするためにボランティアで行っています。
報恩講(2011.11.19)感話 寺報第74号より