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住職のことば

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お彼岸を前にして

お彼岸を前にして

2020.03.10

新型コロナウイルス感染症の影響で、落ち着かない毎日が続いています。

人の多く集まる集会や催し物などがが中止されていますし、私たちも混雑する場所には出来るだけ行きたくないですね。

真宗大谷派においても、法要や聞法会などの中止・延期・実施形態の変更などを検討するように、と要請されています。

当寺の春彼岸の法要は、予定通り行います。

しかし、このような状況下、いろいろなお考えの方もおられます。

お彼岸を前にして、みな様にお伝えしたいことを以下に記しました。


春のお彼岸は、春分の日を中日として前後3日間の計7日間です。

この頃の太陽が沈む真西の方角に私たちの「いのち」が帰着する「西方極楽浄土」を想い、昔から寺院では法要を勤め、日本人の多くが墓参りをしています。

〇お彼岸の墓参りと仏教 -日本人は無宗教か?-

私たちは、普段は「楽しい」「おいしい」といった自己関心や自己満足の中に生きているので、仏教を聞いてもともすると「馬の耳に念仏」です。

ところが、お墓参りをしている時はどうでしょう。自分を愛し育てた亡き人々が自然に思い出され、「おかげさま」と頭が下がります。

ここが肝心。これが仏教に出会った内実です。

「ふだんは忘れている人たちはじめ、無量の繋がりの世界を生きているのだ!」といただけたら、それが仏教に救われた事実です。この救いは、自己中心の損得勘定で「救われた」というのとは、まったく質が違います。

「損得を離れて寺参り」という言葉があります。私たちのほんとうの幸せは、そこに在るのでしょう。

多くの人が日頃は「私は仏教徒です」とは自覚していませんが、お釈迦さまの教えの中に生きています。

〇春彼岸の法要は、どんなことをするのですか?

僧侶がリードし、お参りした方々全員で親鸞聖人がお作りになった正信偈と和讃などをお勤めをします。

その後、住職の法話があります。

〇親鸞聖人の教え浄土真宗は、どんな教えですか?

お釈迦様の覚りの内容は、「縁起の道理」です。すべてが縁により存在している。そして苦悩の原因は、この縁起の道理に従いたくない煩悩(自分の心)にあるということです。

だから煩悩を断ずれば苦悩は消える。これが、法然上人・親鸞聖人以前の仏教でした。

親鸞聖人は、20年間比叡山延暦寺でその修行に励み学問を積みました。しかし煩悩を断ずることが出来ませんでした。

それができない自分は救われざる者、仏の教えに背く「悪人」であると思わざるをえず苦悩されました。

それを救ったのが、法然上人の「ただ念仏して弥陀にたすけられまいらすべし」という教えでした。阿弥陀仏という仏様は、悪人をこそ救いの対象としている(悪人正機説)からです。

後に親鸞聖人がご門徒に語った「善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」(『歎異抄』)という有名な言葉は、親鸞聖人ご自身が救われた感動の言葉です。

ところで「善人よりも悪人が救われる」とは、変だと思いませんか?

みなさん、胸に手をあてて自分のことをよく考えてみてください。

あなたは、生き物を殺したり、盗みをしたり、不倫をしたり、嘘を言ったりしたことはありませんか?

仏教では、例えば「お前なんか、死んでしまえ」と口にしたり心に思っただけでも殺人犯と同罪の悪人です。

そうすると、あなたも「悪人」ですよね。そのあなたを救う教えが、浄土真宗です。

〇仏教、弘まれ!

自己満足を幸せだとして生きている私たちに、それは「ほんとうの幸せか?」と、仏教は問いかけます。

この春彼岸を縁に「生まれた意義と生きる喜びを」求め、聞法生活を歩んでくださることを願っています。

「一宗の繁昌と申すは、人の多くあつまり、威の大なる事にてはなく候う。一人なりとも、人の、信を取るが、一宗の繁昌に候う。」(『蓮如上人御一代記聞書』)

 

 

 

 

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