紙芝居「養老のおたま」
紙芝居「養老のおたま」
2016.03.23
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「養老のおたま」は、当地に伝えられる民話です。「養老」は、勝善寺のある南房総市二部から鋸南町上佐久間への通じる道の山越えのあたりの呼び名です。土地の人は、そこを超えて行くことを「養老越え」と言っていました。前住職は若い時に佐久間中学校で教鞭をとっていましたが、自転車に乗って平地を大回りして学校に行くより急な上り坂を自転車を引いてでも養老越えした方が短時間で行けたそうです。「養老」は「要路」(佐久間と二部をつなぐ要となる路)のことだと話していたことが思い出されます。
自動車が普及する以前は、二部と佐久間の人々はこの道で往来していました。二部と佐久間は親戚関係にある家も多く、お祭りの時などは行き交う人々も大勢いたことでしょう。しかし、ふだんは人里離れた細く薄ぐらい山道ですので、このような民話が生まれたのでしょう
「おたま」は、女性に化けた狐です。この狐は人間の髪の毛が好物で養老越えする人を化かして、髪の毛を食べてしまい丸坊主してしまったそうです。この紙芝居では「おたま」は「二部の寺(勝善寺)から奥山にある実家の親に赤ん坊を見せに行く」と語っています。奥山は旧佐久間村にあります。
4月3日の花まつりには、モチモチの木の方々が「養老のおたま」ともう一作、上演してくださいます。楽しみです。